• 諸花於呼

速筆の方法とは? 誰でもすぐに身につく“おすすめ速筆術”



 皆さんは「速筆」という言葉を聞いて、どのような印象を受けますか?


 たとえば「難しい」「努力しなければならない」など、テクニックやスキルのようなイメージがあると思います。


 しかし本稿で記していくのは、そのどちらにも当てはまらない「究極の速筆術」。


 ぜひ騙されたと思って実践してみてくださいね。

目次


速筆とはそもそも何?

世の中の速筆術はほぼ無意味?


 速筆とは?(出典:コトバンク)


 速筆とは、文字通り「速く書くこと」。

 ネット上で検索してみると「締め切りを決める」「文章の素材を集める」「PREP法」といったアドバイスが出てきます。

 ところがそれら全てを実践し続けられる人は殆どいませんし、僕自身意識したことすらありません。

 また有名な作家では1時間に6000字を書く方もおられますが、僕のアベレージも同程度です。

 速筆のためにやっていることは“たった1つ”で、小難しい技術や説明は一切ナシ。

 誰でも安心して実践していただけます。(その代わり、めちゃくちゃ疲れますが)

なぜ速筆が必要なのか?

速筆は人生を豊かにしてくれる


 専業作家であるならまだしも、執筆なんてものは早く終わらせた方が身のためです。

 自由な時間でクラブに行ったり朝まで飲んだり、インプットの時間にあてればそれだけ執筆する内容が潤います。

 友達とネトゲするのもまた一興。とにかく人と関わることが人生で一番楽しいことですし、小説のネタにもなるかけがえのない時間です。

 なので、身につけましょう、速筆――。


速く執筆するためのマインドセット


 速筆を“開始”するにあたって、皆さまに大前提を知ってもらう必要があります。それは「速筆は誰でもできる」ということと、「タイピング(執筆)速度は関係ない」ということ。

 タイピング速度に関しては底上げに必要不可欠ですが、1時間で3000字程度なら全く心配ありません。どういうことかというと、「なぜ速筆ができないのか」という理由を考えてもらえればわかるはず。

 おそらく心のどこかで「速筆は才能のある奴だけができる特殊な技術」だとか、「とは言っても僕は遅筆だから」と理由づけをしているのではないでしょうか?

 まずはその考えを取っ払っちゃってください。

 極端な話、「あああああああああああああ」とは誰もが一瞬で書けますよね。

 あるいは「なんだっけかなあの主人公の名前やべー自分の作品なのになんかおもいだせねえ」のような脳汁垂れ流し状態の文章も、誰しも一瞬で書けるもの。

 これが速筆の本質です。


速筆のキモは「脳汁垂れ流し」


 実践するための心がけを覚えたところで、より速筆に意味を持たせるためのマインドセットを馴染ませていきましょう。

 たとえば1分間で10文字執筆する人と、1分間で100文字執筆する人がいたとします。前者と後者の執筆風景には、どのような違いがあるのでしょうか?

 答えはごくシンプルです。

・1分間で10文字執筆する人

脳内で文章をこねくり回し、できあがった文章を打ち出す。

・1分間で100文字執筆する人

脳内で考えたこと全てを打ち出す。

 上記の通り、考えた文章をどれだけ打ち出すのかがカギとなります。

 前提をさらにプラスするならば、1分間で100文字執筆した人が最終的に残した文字数を「10文字」だったとしましょう。

 この場合たまたま100文字中10文字しか生存しなかっただけで、今後は執筆した100文字中90文字が生存する可能性もあります。

 しかし1分間で10文字しか執筆しない人は、“10文字以上”という成果を生み出すことができません。

 要するに頭の中で文章を考えるのではなく、実際にキーボードで打ち出して、目で見て、取捨選択をすればOK。10文字ペースと100文字ペース(速筆)を比較すると以下のようになります。

・1分間で10文字ペース(文字消去ナシ)

「和也は無印良品の腕時計しか使わないと決めている。」

・1分間で100文字ペース(文字消去ナシ)

「俺は

和也が

和也はロフトで買った

無印良品で買った

無印の腕時計をつけている

使わないと決めている。右手にはめるか

右利きのクセに

くせに右手につけているのは、パチンコを打つときに

通常右利きの場合は左手につけるものだが、パチンコを打つ際、同時に時間を確認できるのでこちらのほうが好都合だ。」

 見てわかる通り、脳内で考えず、画面に打ち出してしまったほうが、より先へと進むことが可能に。

 とにかく消去せずに改行して新しい文章を執筆していくと、どれが必要でどれが不要かが一目で確認できます。

 また10文字ペースのやっかいなところは、執筆した文章が結局必要なかったときに、1分の執筆時間が水の泡と化すところ。

 執筆が永遠に終わりません。

 ちなみに上記では「消去せずに」と示しましたが、100文字ペースの場合、明らかに不要な文章なら消去しても大丈夫。

 目で見た文章は意外と短期記憶として保存されているので、「やっぱり必要だ」と思った際すぐに脳から引っ張り出すことができます。

速筆が“無理”ではない本当の理由


 とはいえ「そんなのできない」と投げ出してしまう読者もいるはず。

 もちろん最初は無理かもしれません。ただ逃げの思考をせず、謙虚に考えると「実力がない」という結論に至ることでしょう。

 実力不足だと感じた場合は、以下のように実践してしまうのも1つの手です。

「文章思いつかねえーあー無印良品がいいかな、ソーラーだしな 和也は無印良品の腕時計がちがうな、どうしよう」

 とにかく脳内に浮かんだ言葉そのものを執筆してしまえばいいのです。

 先述した通り一瞬でできるので、ここに「速筆」の完成。その上、1分で10文字しか執筆しないのと100文字執筆するのとでは、インプット量もアウトプット量も10倍の差が開き続けるのです。

1分間に100文字。まずは臆せず、「できる」と考えた上で実践あるのみ。

100文字中の生存率は継続していくうちに上がっていきますし、その過程で新たな成長もできますよ。

速筆におすすめのキーボードを紹介


 速筆を楽しむにはやる気を底上げしてくれる“相棒”が必要不可欠。

 特に作家にとってかけがえのない相棒は「キーボード」かと思います。

 キーボードの打鍵感一つで指先に伝わる心地よさや、文字の打ちやすさなども変わってきますよ。

 以下では僕が実際に使用してみて本当に良かったキーボードを紹介していきます。もちろん、バカみたいに高いキーボードは紹介しません。

・エレコム 2.4GHzワイヤレスプレミアムメンブレンキーボード


 高価で安定性のあるメカニカルキーボードと同じキートップ設計を採用。

 一般的に「グニャグニャ」だと言われるメンブレンキーボードの打鍵感を、これでもかというくらいに底上げしたキーボードです。

 また1000万回のキーストロークに耐えられる驚異の耐久性を実現。

 打ち込みやすい構造をしているため、執筆時の心強い相棒になってくれること請け合いです。



・Owltech Cherry 109フルキー「茶軸」「青軸」「赤軸」搭載メカニカルキーボード


 一般的に1万円以上するメカニカルキーボードですが、こちらは7000円後半(2021年2月21日現在)と入手しやすい価格帯。

 特に青軸は指に程よい重さを感じるため、執筆時に「生み出している感」がひしひしと感じられます。

 メカニカルキーボード特有のリッチな打鍵感は、まるで指に吸い寄せられていくよう。

 パソコンを立ち上げていなくても、なぜかカチャカチャと触ってしまいたくなるキーボードです。

 ちなみにパームレストも付属しているので、手首の疲れが軽減されます。

 まだ一度もメカニカルキーボードを触ったことがないという人は、ぜひ入門用に購入してみてはいかがでしょうか?



■終わりに

 本稿を担当しました僕、諸花於呼は.PEAKY にて小説連載もおこなっております。


 お時間ございましたらぜひ読んでみてください!